2013年4月4日木曜日 | By: 毅山

詩仙 詩聖 詩仏

詩仙 李白
《詩の特徴》
李白の詩は、漢魏六朝以来の中国詩歌の世界を集大成したものとされる。「蜀道難」「将進酒」「廬山の瀑布を望む」「横江詞」などに見るダイナミックでスケールの大きい豪放さ、「玉階怨」「静夜思」の清澄で繊細な世界、「山中にて俗人に答ふ」「月下独酌」「山中にて幽人と対酌す」などに見える飄逸で超俗的な雰囲気など、詩の内容は多彩で変化に富んでいるが、総じて変幻自在で鮮烈な印象をもたらす点が特徴的である。得意とする詩型は、絶句雑言古詩であり、とりわけ七言絶句にすぐれる。


詩聖 杜甫
《詩の特徴》
杜甫の詩の特徴として、社会の現状を直視したリアリズム的な視点が挙げられる。杜甫は当時の士大夫同様、仕官して理想の政治を行いたいという願望から、社会や政治の矛盾を積極的に詩歌の題材として取り上げ、同時代の親友である李白の詩とは対照的な詩風を生み出した。後世「詩史(詩による歴史)」と呼ばれるその叙述姿勢は、後の白居易の諷喩(風諭)詩などに受け継がれてゆく。
安史の乱前後、社会秩序が崩壊していくさまを体験した頃の詩は、政治の腐敗や戦乱の様子を悲痛な調子で詳細に綴った内容のものが多い。この頃の代表作として「春望」「三吏三別」「秦州雑詩」がある。
比較的穏やかな生活を過ごせた成都時代では、それまでの悲しみや絶望感に満ちた詩にかわって、自然に対する穏やかな思いを詠んだ詩が多く作られている。また諸葛亮を讃えた名作「蜀相」なども詠われている。
成都を去った以後の最晩年期の杜甫は、社会の動乱や病によって生じる自らの憂愁それ自体も、人間が生きている証であり、その生命力は詩を通して時代を超えて持続すると見なす境地に達した。詩にうたわれる悲哀も、それまでの自己の不遇あるいは国家や社会の矛盾から発せられた調子とは異なる、ある種の荘厳な趣を持つようになる。この時期の代表作としては「秋興八首」「詠懐古跡五首」「登高」「登岳陽楼」などがある。
杜甫の詩人としての評価は必ずしも没後短期間で確立したものでない。没後数十年の中唐期に、白居易・韓愈らによってその評価は高まったものの、北宋の初期でさえ、当時一世を風靡した西崑派(晩唐の李商隠を模倣する一派)の指導者・楊億は、杜甫のことを「村夫子」(田舎の百姓親父)と呼び嫌っていたという。一方、南宋初期の詩人である呉可は『蔵海詩話』の中で「詩を学ぶには、まさに杜(甫)を以て体となすべし」と書いている。
明の胡応麟の『詩藪』ように、絶句を得意とした李白と対照的に、杜甫は律詩に優れているという評価が一般的である。奔放自在な李白の詩風に対して、杜甫は多彩な要素を対句表現によって緊密にかつ有機的に構成するのを得意とする。


詩仏 王維

《詩の特徴》
王維の詩の本分は自然詩であると言われ、東晋陶淵明の田園詩や謝霊運の山水詩を受けつつ、よりダイナミックに自然の美を詠う自然詩は王維より始まったとの事。
また、深く傾倒した仏教の影響も窺えると言う。

(以上、Wikipediaより

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